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[環境]日本の森林が第2の危機である

ニッセイ緑の環境講座に参加してきました。日本の森林が現在、歴史上第2の危機を迎えているということで、その現状分析についてのご講義を受けてみました。日本の森林というのは、ご存じのとおり多くの種類の樹木による多様な植生が維持されている、世界でも稀有な自然環境にあります。亜寒帯から亜熱帯まで、南北に細長い国土と高低差の大きな地形が織りなす多種多様な生態気候は、世界に誇れる日本の財産です。


「むかーし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがおってな、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行ったそうな」という、桃太郎の有名な始まりについても、“おじいさんが山に柴刈りに行く”という情景描写が入っています。柴刈りというのは、薪を拾ってくるという意味であり、山=森が昔ながらの生活において燃料を供給していたことを意味しています。


明治維新以前のこのような薪としての森林の利用方法の実態を調べる方法として、面白い事例を紹介してもらいました。それは、浮世絵に描かれた山の絵柄から当時の植生を推定するというものです。実際、Web浮世絵というサイトで、浮世絵と当時の写真が紹介されており、それと現在のGoogleMapsなどの画像と比較してみると、いろいろと分かってみますね。


たとえば、箱根宿の東海道五十三次のなかでの浮世絵と、明治初期の写真が以下の通りとなります。浮世絵ではかなり岩肌が露出した形で、ところどころに木が生えている様子が描かれていますね。同様に白黒写真のなかでも、芦ノ湖に突き出た半島やその後ろの山々にはあまり木々が生えていないことが分かります。

hakone.jpg

ta-kanagawa-02.jpg

そして、箱根の現在の様子をGoogleMapsで観てみると、ちょうど芦ノ湖に突き出た半島が恩賜箱根公園となって木々に覆われており、またその背後の駒ケ岳なども緑に囲まれていますね。


大きな地図で見る


つまり、これは我々のバイアスになっている部分でもあるのですが、昔は自然が豊かだった、ということはなく、むしろ現在の方が(明治30年に森林法が制定されて以降)森林は増加しているのだということが分かります。問題はこれらが人工林として、間伐など適正な管理を必要としている部分と、現在の林業従事者の減少と高齢化による森林の荒廃が挙げられます。


プラザ合意以降、円高によって日本の林業は海外の輸入木材に対して競争力を失い、多くの林業が廃業に追い込まれています。林業従事者の平均年齢は65歳と、すでに年金をもらう立場の人たちの片手間によってようやく細々と維持されているのが日本の森林の現状であり、これが第2の危機と言われる所以です。


逆に言うと、この分野には大きなビジネスチャンスがあります。2001年に改正された森林・林業基本法によって、日本の財産である森林を適正に保持する公共分野への投資が農林水産省の方針として明らかになっています。つまり、予算が取れるということですね。そして今ではこれら森林の役割は、水源としての治水目的から土砂流出防止、風水害防止、そして景観維持に至るまで有効であることが明らかになっています。コンクリートで河川を埋め立ててダムを造るよりも、山林を適正に維持した方がよりよい水がめになるわけですね。


林業を含めて、これら農林水産業にはとんでもないイノベーションの種が眠っています。何より「国破れて山河在り」、いくらビジネスが発展しようが国家の根幹を成すのは自然環境であり、第一次産業が国民のいのちを支えているのですよ。

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