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[書評]最後のプルチネッラ

「こちら側」と「あちら側」という二分法は、インターネット業界でも端末側とWeb側という形で使われています。元はといえば、現世と天界という宗教的な二分法に端を発した考え方ですが、善と悪であったり美と醜であったり、要素を相対化することで理解する二分法は人間にとっては馴染みやすい考え方だったようです。


小島 てるみ
富士見書房 ( 2008-04-03 )
ISBN: 9784829176610
おすすめ度:アマゾンおすすめ度
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友人の編集者が担当していた本であり、お付き合いベースで購読したのですが読んでみて驚きました。オイラがG.W.中に探求した『世界の成り立ちから日本の現状を把握する』というテーマを総括するような内容だったからです。物語は2人の少年を中心に進んでいきます。そして"現世"での進行と"道化"での転生が絡み合い、それぞれの二分法によってプルチネッラという存在がどのようなものかが明らかになっていきます。


日本で言えば歌舞伎がこのプルチネッラに該当するのかな、と思います。日本とイタリアというまったく地理的に離れた場所で同じような芸能が現れたというのは驚くべき奇跡のような偶然です。プルチネッラは仮面をかぶり、歌舞伎役者は隈取を行なってその役を演じることになるわけですが、その異形な道化が大衆に支持される理由は、権威に対してそのシニカルな内容からやんわりと抗議することができたということでしょう。


それにしてもこの作者のスゴいところは、それぞれの道化の小話にもまったく手を抜いていない!恐らく個々のストーリーで小説が1つ完成してしまうのではないかと思えるほどに魅惑的な脚本によって、プルチネッラのメッセージが届けられます。それが本当にナポリで演じられた内容なのか、小島てるみさんのオリジナルなのかはオイラには分かりませんが、いずれにしても日本語でこのプルチネッラの魅力を余すことなく描写できる創造力には感服しました。


この作者のもう1つのデビュー作品、『ヘルマフロディテの体温』にも俄然興味がわいてきました。いやはや、とんでもない才能を見出してくれたもんですよ。


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