[真面目]匿名議論の扱い方
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池田信夫Blogの「人材鎖国」というエントリのコメント欄が荒れていました。就職氷河期っ子というHNの方を中心に250コメントもの応酬がされている中で、当初は様々な示唆がありましたが、最終的には言葉尻を叩くような感情論に終結してしまったのが残念です。
そもそものエントリの論調としては、現状のITゼネコンにおける多重下請け構造をレトリックに使って「正社員だけを過剰保護する雇用慣行のおかげでSI業者が人材派遣業になってしまったため、企業のコア部門にITのわかる人材が育たず、情報システムでイノベーションが生まれないから若者のIT離れが進む・・・という悪循環が急速に進行している」と現在の労働法での正社員の解雇要件の緩和を説いています。そこに個人的な経験から否定的なコメントを繰り返す就職氷河期っ子氏と槍玉に挙げられたSI業者の中の人のTom氏の応酬が発端となって、本人の属性を特定しようとする煽りも含めて収集がつかなくなった形です。
オイラなんかは官僚だった兄や政治家とも接する機会が多いので、裏で悪事を働き搾取する国家権力はけしからんという就職氷河期っ子氏の論調はちょっと被害妄想入っているかなと感じてしまいますし、一方でIT業界に身を置く者としてTom氏のIT業界だけの問題ではなくクライアント企業を含めた社会全体の問題という論調も理解できます。
ただ、池田信夫氏のロジックに合っているのはどちらかといえば就職氷河期っ子氏の方であり、それは彼が継続的に池田信夫Blogに対してコメントを入れ続けていることからもかなり池田氏の考え方は咀嚼できているのだろうと推察します。実際には池田氏が回答せずにコメント欄を放置したために、代理戦争のような形で就職氷河期っ子氏に非難が集中したというのが客観的には感じられました。
正直、ポジショントークは議論が収束することが少ないですし、だんだんと不毛な論争になっていくケースが多いです。ただ、相手側の論理にはヒントが隠されていることも多く、情報の受け取り手がどのように感じるのかを想像しながら情報を発信することが重要です。恐らく現実には絶対に出会わないであろうポジションの人たちが持論をぶつけることができることが匿名掲示板などのメリットであって、そこに建設的にコミットできれば得られる部分は大きいです。
少なくともオイラはこの議論の中から、レガシー企業と新興企業の労働生産性に関する知見を得られることができました。そのエントリはまた別の機会に。←ズルい
- [2008/05/27 00:00]
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