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[ビジネス]コンプライアンス不況

昨今の金融不安や株式市場での不祥事を受けて、主に上場企業においてJ-SOX法の対応が進んでいます。また建設業や食品など、業界全体の不祥事についてはそれぞれ建築基準法や食品安全基本法などは基準が強化される方向でのコンプライアンス重視が進んでいます。


一方でこれら法律による規制が厳しくなれば、それを管理したり監査するコストがかかることになり、最終的には消費者への価格転嫁という形で経済全体を低迷させる原因となります。いわゆるコンプライアンス不況と呼ばれる構造不況はJ-SOX法の適用によって最終局面を迎えているとも言われています。

コンプライアンス不況にどう立ち向かうか
最近、「コンプライアンス不況」という言葉をよく耳にする。企業活動に対する規制を強化する方向での経済法令の改正が相次ぎ、企業がその法令遵守の徹底を求められることがこのところの景気悪化の原因との見方を示す言葉だ。



法令遵守という意味のコンプライアンスが経済に与える悪影響は、2つの面に整理することができる。1つは、経済社会の実態と乖離した法令の「遵守」が経済活動の停滞を招くということ、もう1つは、「法令遵守」という意味のコンプライアンスを企業経営と切り離して「単なるコスト」と捉える考え方が、個々の企業の活動自体に対してマイナスの影響を与えるということだ。



実際にオイラも食品メーカーにおいて、鶏インフルエンザや狂牛病といった食品安全に関する規制強化に対応する業務に携わった経験があります。とにかく食品の生産地や原料に関するトレーサビリティ資料や書類は膨大になる一方でそれらを限られた人数と時間で処理しなければいけない、ましてや商品に価格転嫁はできないといった状況で非常にツラかったですね。


今となっては懐かしい思い出でしかないですが、テレビでヨレヨレと座り込む牛やドコドコで鶏インフルエンザ発生なんてニュースを観る度にほぼ徹夜でこれらに関連する商品のトレーサビリティ情報をかき集めたものです。今でも食品偽装やら中国産原料の話題が出る度に現場の苦労を思い浮かべてしまうわけですが、果たして今、狂牛病やら鶏インフルエンザをどのくらいの人が覚えているんですかね?

「法令遵守」を上から下へ命令するだけの企業側の対応が、制度の本来の目的に反して企業にとって大きなマイナスの効果を生じさせている例が、金融商品取引法によって今年4月からの会計年度に適用されるJ-SOX対応である。

法令や規則が定める手続きに従うこと、という「法令遵守」を徹底しようとするあまり、業務フローやリスクの文書化という目先の細かい要求に対応することばかりに目を奪われ、そのために膨大な労力とコストを費やしている企業では、そもそも、その文書化が一体何のためのものなのか分からなくなってしまっている。それが、かえって個々の事業分野の状況、企業活動の状況を全体的に把握することを困難にしている。

J-SOX対応は、経営内容を透明にし、株主や投資家に対してアカウンタビリティを果たすための手段だ。経営者として、その会社の財務報告の適正さがどのようにして担保され、その適正さが損なわれないようにどのような対策が講じられているのかを自ら把握し、それを株主、投資家に対して説明するため作成するのが、内部統制に関する報告書だ。法律や規則によって定められている様式に従って膨大な書類を作成すること自体が目的なのではない。



そんな中でついにJ-SOX法が施行されました。各企業においてこれだけ業務負荷が増大する中で果たしてどのくらいのメリットがあるのか、ちゃんと説明できる人がどれくらいいるんでしょう?マニュアルやら文書やらによる商取引の可視化に重点が置かれてますが、実際に業務をしている現場を知っている人であれば、非定型業務や言語にしにくいノウハウなどもあるという文句の1つも出そうなものです。

コンプライアンスを、「法令の背後にある社会の要請に応えること」と捉えた場合、法令上義務づけられていることも含めて、多くの社会的要請にバランス良く応える経営上の意思決定を行うことは、経営の健全性を表すものであり、コンプライアンスそのものである。社会との関わり、社会から求められているものを踏まえて経営上の意思決定を行うことは、企業の付加価値を向上させるものであり、コストとなるものではない。



つまり、これまで性善説の信用という観点から成り立っていた日本的経営が全否定され、あらゆるものを書面に残す欧米型の契約社会に法律面では変換していこう、というのがこのJ-SOX法の流れです。本来であれば言外の暗黙知という形で共有できていた日本人の察する文化が、KYなる言葉とともに崩壊し始めていることと無関係ではないのでしょうね。

「法令遵守」という意味のコンプライアンスを徹底していくことの弊害は、今、日本の経済社会全体に深刻な影響を与えつつある。このままでは、本当にコンプライアンス不況が、この国を蝕んでいくことになりかねない。一つひとつの法令や規則が何のためのものかを改めて考え、それらを単純に「遵守」するのではなく、経済活動の実態に適合させつつ、「大切に使いこなす」という姿勢に転換していかなければならない。



正直言ってこれらの法令遵守に係るコストと業務負荷は、上場するメリットをほとんどトレードオフしてしまいます。その結果、2008年前半の東証新規上場はたった32件と激減してしまっています。ベンチャー支援やらエンジェル税制とか調子の良いことを言いながら、まるでその身軽な動きを阻害するような制度を作ることが果たしてどんな方向に向かうのか、いやはや気持ちが暗くならざるを得ませんね。


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