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[真面目]「考えない人たち」を育てるGoogle

社会における常識や法律といったものは、「思考の枠」を設定するためのものです。善悪の基準であったり、礼儀や規則といった社会生活を円滑にするためのルールは我々の先人たちが積み重ねてきた知恵の結晶ともいえますね。


特に現代においては、教育が「思考の枠」を設定するために重要な役割を果たしているといえます。外山滋比古氏の名著『思考の整理学』によれば、現代の教育は「思考の枠」を設定した上でそれに対する知識や方向性を詰め込むグライダー型人間を育成しています。グライダー型人間とは、親や先生といった存在から風(知識や方向性)を受ければ高く舞い上がるけれど、自分自身では動力を持たない受身タイプを指しています。


思考の整理学
外山 滋比古
筑摩書房 ( 1986-04-24 )
ISBN: 9784480020475
おすすめ度:アマゾンおすすめ度



このグライダー型人間が社会に出ると、当然サラリーマンに適性を見出します。会社や上司の方針に従って働く指示待ち人間として、ときには残業や休日出勤も厭わずに勤務するというのが“正しい”社会人の姿として、現代日本人にインプリンティングされていますね。確かにこの方法は、高度成長期~バブル期までの働けば儲かるという状況においては有効に作用していました。


現在の経済状況において、このグライダー型人間産出システムが限界を迎えていることは明らかです。外山氏も『思考の整理学』のなかで言及しているように、一つの指示を正確にすばやくこなすという作業は、もはや人間よりもコンピュータの方が適任です。自分の考えを持たずにひたすら働いていたグライダー型人間は、コンピュータ活用や途上国へのオフショアという形で淘汰されていく運命にあるのです。


このグライダー型人間に代わるのは、飛行機型人間です。自ら動力を持ち、好きな方向に飛んでいける意志がある人間です。自らの自由を担保するために、方向付けに必要な知識習得や燃料としてのモチベーションの維持を自律的に行なうことができるタイプです。とくに知識習得のための道は、インターネットの登場によって“知の高速道路”となり極端に短縮されています。


Googleによる検索システムに代表される“知の高速道路”が登場したことによって、これまでの知識偏重の教育システムは抜本的な見直しを余儀なくされています。親や先生の価値観という「思考の枠」以上の情報を、子どもたちはインターネットを通して獲得することができます。そもそも子どもの好奇心というのは飛行機型人間を育成するための最大の燃料であり、それらをより多くの“知の高速道路”に導くことこそが21世紀の教育に求めれる役割ということなのでしょう。そしてそれは現在、Googleの検索システムが大きな存在感を示しています。


とはいえ、このGoogleによる“知の高速道路”自体が「思考の枠」を設定してしまうこともあります。最近の学生レポートでは、Googleで検索した結果、上位で表示されたページをそのままコピーしたものが多かったりするそうです。与えられたテーマに対して安易にGoogle検索して、他者が書いたであろうテキストをそのままコピーした結果、自らが思考することを放棄した学生が多いと教授たちは嘆いています。つまり、知識を検索する手段でしかないGoogle先生によって、学生たちは自らの「思考の枠」を設定されてしまっているのです。同様に2ちゃんねるなどでも、その掲示板のコメントの流れであったり、サイト全体の雰囲気が書き込みの方向性を規定するケースが多いですね。


飛行機型人間を育成するために必要なのはなんでしょうか?個人的には適切な質問を用意することなのではないかと思います。人間とは何か、自分とは何か、といった根源的な質問についてはもちろん、個人が所属するコミュニティであったり自らのルーツについて調べるといったアイデンティティの形成に繋がる質問を用意することが、子どもたち自らが「思考の枠」を設定することを促します。Googleなどのツールは、それらの思考のなかから生まれたワードを通じて思考を深めるために利用すればよいのです。


それはもちろん一人ひとり違って当然のものですし、親や先生から答えを与えられるものでもないのです。ただ、Googleをはじめとしたインターネットを使えばこれらの答えにたどり着く“知の高速道路”はいくらでも用意されています。考え方のプロセスを知りたければ、同様のことを考えている先人たちの本やBlogを読めばよいわけですし、それによって興味を持った分野に関する専門家に直接コンタクトを取ることも可能です。


「思考の枠」はそれぞれの個人が設定するものであって、親や先生、ましてや国家から与えられるものではありません。思考することは人間が持つ特権なのですから、是非存分に悩み、考え抜いてもらいたいですね。


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2008-10-22 Wed 12:56 働きやすい職場作り 2.0
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